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ご挨拶

窪田直人教授の略歴

 

このたび令和5年(2023年)10月より熊本大学大学院生命科学研究部 代謝内科学講座、熊本大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科を担当することとなりました窪田直人と申します。教授就任にあたり一言ご挨拶申し上げます。

当教室は昭和17年9月に開設された体質医学研究所 成人体質学部門を前身とし、木田文夫初代教授の後、宮尾定信教授、鵜沢春生教授、七里元亮教授、荒木栄一教授に引き継がれ、目覚ましい発展を遂げてまいりました。

当教室が日本人2型糖尿病患者を対象に行ったKumamoto studyでは、厳格な血糖コントロールを行うことで糖尿病特有の合併症を抑制しうることを世界にさきがけて証明し、また、生活様式の急速な欧米化を背景に実施された田原坂スタディでは、メタボリックシンドローム予備群の方の生活習慣に介入することで、確かにメタボリックシンドロームや生活習慣病の発症が抑制されることを示し、日常の健診受診や生活習慣への積極的な介入の重要性を明らかに致しました。

糖尿病は現在わが国で約1,150万人を数え、今なお増加し続けており、糖尿病およびその合併症の克服は我が国における喫緊の医療課題の一つであり、今後も当教室が果たすべき役割は極めて大きいと感じています。また、内分泌領域においては、「日常診療に潜む内分泌疾患を見逃さない」をモットーに、様々な診療科と緊密な連携を取り、甲状腺疾患の正確な診断や治療、バセドウ眼症の内科的治療、副腎偶発種の質的診断、原発性アルドステロン症の副腎静脈サンプリングによる部位診断、間脳・下垂体疾患の診断と治療、尿崩症の診断と治療など、負荷試験や画像診断等も積極的に活用しながら診断・治療を行っています。

大学病院は、医師等の育成のための教育機関、新しい医学を切り開きそれを医療の現場に普及させる研究機関、そして高度な最先端の医療を提供する地域の中核的医療機関として、重要な役割を担っております。近年では急速な高齢化により疾病構造が糖尿病をはじめとする慢性疾患にシフトし、在宅を含め長期の療養生活を送る人々が増えたことから、質の高い医療やアクセスの改善も新たに求められるようになってきました。一方で、日本経済の低迷なども相まって社会はそのコストを負担することを望まず、そのしわ寄せが研修医をはじめとする若手・中堅医師に及んでおり、医師の過重労働や大学病院離れといった課題が浮き彫りになってきています。

私はこうした現状や課題を念頭に置いた上で、熊本大学/熊本大学病院の理念やミッションに基づき、診療・教育・研究のバランスを取りつつ、一緒に勤務する教室員にとって魅力的な職場、少しでも長く働きたいと感じられる環境を醸成していきたいと思います。具体的には

1,積極的なリクルート活動を行い、一人でも多くの医師に糖尿病・代謝・内分泌学の診療や研究を学んでほしいと思います。

2,双方向性のコミュニケーションを大切にし、教室員一人一人の個性と多様性を重視し、そのポテンシャルを最大限に引き出せるようサポートし、風通しの良い教室運営を目指します。

3,働きやすさに加えて働きがいがあり、自己の成長を実感出来るよう常に目を配り、努力している教室員が正当に評価され報われる公正な教室運営を目指します。

4,教室員が一体感をもって診療に従事し、専門性を生かしつつ総合的な臨床力を培っていきたいと思います。

5,チーム医療を積極的に推進し、患者が「病気を持ちながらも社会の中で生きがいをもってその人らしく生きる」ことができるよう、その実現を目指します。

6,「伝統の継承」と「新たな挑戦」を大切にし、研究の重要性や楽しさを感じてもらいながら、オリジナリティが高く本質的な疾患科学研究(基礎研究・臨床研究)の発信を目指します。

最後になりますが、同門会の先生方が熊本県内を中心に各拠点病院の病院長、副病院長、内科部長を務められ、医師会や学会面、学術面においても指導的な御立場で大活躍されていることは教室にとって大変な誇りであり、教室員にとっても大きな励みとなっております。これからも変わらぬご支援とご指導をどうぞよろしくお願い申し上げます。