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 糖尿病・代謝・内分泌内科専門修練プログラム 

 

  • プログラムの概略・特徴

 糖尿病をはじめとする各種の代謝疾患、内分泌疾患について高度の診療技術、専門的知識をもつ内科専門医を育成することを目的としたプログラムである。熊本大学医学部附属病院内科専門医研修プログラム(内科基本コース、各科重点コース)*に則った内科専攻医研修を行うとともに、各科重点コース*においてはSubspeciality領域(糖尿病専門医、内分泌専門医)研修、あるいは大学院に進学し高度な研究を行うことも出来る。

 

  • 研修の目標

(1)概略・特徴 

 初期研修より連続した内科専攻医研修を行い総合内科医としての実力を更に向上させるとともに、糖尿病や脂質異常症などの特徴:代謝疾患や、下垂体疾患・甲状腺疾患・副腎疾患などの内分泌疾患、動脈硬化性疾患についての専門医修得を目指した研修を行う。また、前述の疾患に基づく心筋梗塞、重症不整脈、脳血管障害など内科医が取り扱う代表的な救急疾患も関連教育病院での臨床研修にて経験する。熊本大学医学部附属病院内科専門医研修プログラム(内科基本コース、各科重点コース)*に則った内科専攻医研修を行い、特に各科重点コース*においてはSubspeciality領域(糖尿病専門医、内分泌専門医)研修として、1年目(3年次)は熊本大学医学部附属病院 糖尿病・代謝・内分泌内科(あるいは関連教育施設)において4~6ヵ月の初期トレーニングを行い、その後熊本大学医学部付属病院において他の内科診療科のローテートを行う。2年目(4年次)は熊本大学代謝内科関連教育施設(内科専攻医研修連携施設/特別連携施設)をローテートすることにより、内科専攻医、糖尿病専門医または内分泌代謝科専門医取得のための研修が可能である。また、専攻医研修3年目(5年次)から、より専門的な研究を行うため熊本大学大学院への進学も可能である。

*:詳細は熊本大学医学部附属病院内科専門医研修プログラムを参照ください。)

 

(2)各分野における目標

1.糖尿病及び糖代謝異常

一般目標 

糖尿病に関する基本的な知識や、適切な診断・治療を講じる力を身につける。

行動目標

  1. 糖尿病及び耐糖能障害の診断ができる
  2. 糖尿病の病型診断ができる
  3. 経口ブドウ糖負荷試験の結果解釈について、正しく説明できる
  4. 血糖制御マーカーの解釈について、正しく説明できる
  5. 糖尿病各種治療法の正しい選択ができる
  6. 食事・運動療法の設定ができる
  7. 経口糖尿病治療薬の選択と用法を説明できる
  8. インスリン療法およびインクレチン療法の選択と用法を説明できる
  9. 糖尿病に関する合併症の評価と治療法の選択ができる
  10. 糖尿病性昏睡の診断と治療法の選択ができる
  11. 低血糖発作の治療ができる
  12. 外科手術時の血糖制御に関する正しい指示ができる
  13. シックデイ対策を指示することができる

 

2.内分泌疾患

一般目標 

内分泌疾患に関する基本的な知識や、適切な診断・治療を講じる力を身につける。

行動目標

  1. 下垂体ホルモン分泌刺激・抑制試験の方法について説明でき、さらに正しい評価ができる
  2. 甲状腺機能検査について説明でき、さらに正しい評価ができる
  3. 副腎機能検査について説明でき、さらに正しい評価ができる
  4. 下垂体前葉機能低下症・汎下垂体前葉機能低下症の診断と治療を行うことができる
  5. 尿崩症の診断と治療を行うことができる
  6. 抗利尿ホルモン不適切分泌症候群(SIADH)の診断と治療を行うことができる
  7. 先端肥大症・下垂体性巨人症の診断ができ、治療計画を立案することができる
  8. 甲状腺機能亢進症および甲状腺機能低下症など甲状腺疾患の診断と治療を行うことができる
  9. 副腎皮質機能低下症の診断と治療を行うことができる
  10. クッシング症候群の診断ができ、治療計画を立案することができる
  11. 原発性アルドステロン症の診断ができ、治療計画を立案することができる
  12. 褐色細胞腫の診断ができ、治療計画を立案することができる
  13. 原発性副甲状腺機能亢進症の診断ができ、治療計画を立案することができる
  14. インスリノーマの診断ができ、治療計画を立案することができる

 

3.脂質異常症 

一般目標 

脂質異常症に関する基本的な知識や、適切な診断・治療を講じる力を身につける。

行動目標

  1. 脂質異常症及び脂質代謝障害の診断ができる
  2. 脂質異常症のWHO分類に基づいた病型診断ができる
  3. 2次性脂質異常症の診断ができる
  4. 総コレステロール値、HDLコレステロール値、LDLコレステロール値、中性脂肪値の結果を解釈し、正しく説明できる
  5. 脂質代謝関連マーカーの解釈について、正しく説明できる
  6. 脂質異常症の各種治療法の正しい選択ができる
  7. 食事・運動療法の設定ができる
  8. 脂質異常症治療薬の選択と用法を選定し、正しく説明できる
  9. 脂質異常症に関する合併症の評価と治療法の選択ができる

 

4.動脈硬化症

一般目標 

動脈硬化症(虚血性心疾患、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症)に関する基本的な知識や、適切な診断・治療を講じる力を身につける。

 行動目標

  1. 動脈硬化症に関するリスク評価ができる
  2. 動脈硬化症(虚血性心疾患、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症)の診断ができる
  3. 動脈硬化症の診断に必要な各種検査結果を解釈し、正しく説明できる
  4. 動脈硬化症の関連マーカーの解釈について、正しく説明できる
  5. 動脈硬化症の各種治療法の正しい選択ができる
  6. 食事・運動療法の設定ができる
  7. 動脈硬化症治療薬の選択と用法を選定し、正しく説明できる

 

5. 高尿酸血症

   一般目標 高尿酸血症に関する基本的な知識や、適切な判断、診断を講じる力を身につける。

   行動目標

  1. プリン体代謝も含めた高尿酸血症の病態を正しく説明できる
  2. 高尿酸血症の病型分類ができる
  3. 血清尿酸値、尿酸クリアランス、尿酸排泄量などの検査結果の解釈について正しく説明できる
  4. 病型分類に応じた正しい治療法の選択や、薬剤の副作用、注意点について的確な説明ができる
  5. 痛風関節炎の病態、診断、治療法の選択ができる 

 

  • 研修の方略

(1)修得可能な資格

熊本大学医学部附属病院内科専門医研修プログラムに則り、内科専門医の取得を目指すとともに熊本大学 糖尿病・代謝・内分泌内科と関連教育病院の研修および熊本大学大学院への進学により、以下の1~3を修得することが可能である。

  1. 臨床医としての資格:糖尿病専門医、内分泌代謝科専門医、老年病専門医、循環器専門医(関連教育病院での研修)、救急科専門医(関連教育病院での研修)
  2. 臨床指導医としての資格:糖尿病研修指導医、内分泌代謝科指導医
  3. 研究者としての資格:医学博士(学位)

 

(2)各人の進路希望を最優先にするため、

①認定内科医・専門医修得のコースの他、専門的な研究者となるコースである②大学院進学コースを設けており、5年次よりの大学院進学が可能である。大学院終了後は、海外への留学も可能である。

(3)主な海外留学先

(4)週間スケジュール(大学病院での週間スケジュール)

(a) 研修内容

 主として病棟にて4〜5名の患者を受け持ち、内科の主要疾患に関する診療技術と知識を学ぶ。毎週1回は外来において外来診療について研修する。この間に一般目標、基本的診察法、基本的手技、検査法、末期医療、患者・家族関係、チーム医療、文書記録、医療計画・評価などを修得する。糖尿病・代謝・内分泌内科の主要疾患である糖尿病、脂質異常症、内分泌疾患及びその他の代謝性疾患についてより理解を深めるとともに、人工膵島などの特殊な機器の操作法やその応用についても修得する。

(b) 教育関連行事

 入院患者カンファランス及び回診:週2回(教授及び病棟長によるカンファランス各1回)、指導医カンファランス:週1回、研修医勉強会:毎週火曜日(第1週:抄読会,第2週:post-graduate lectureもしくは抄読会,第3週:research conference,第4週:clinical conference,第5週:CPC)、各グループセミナーにも参加可能(糖尿病:週2回,内分泌:週1回,動脈硬化・脂質代謝:週1回)

週間の予定としては以下に示すとおりとなる。

①大学病院・教育関連施設における臨床経験を積んで、研修指導医を目指す進路、②大学院に進学した後、海外に留学して研究の研鑽を積む進路、③教育関連施設で臨床経験を積んだ後に開業する進路がある。なお、大学院は、社会人大学院として、関連病院に勤務しつつ大学院での研究を行うことも可能である。

 

  • 研修の評価

研修目標に関して、指導医が評価を行う。

専門修練医は指導医とともに修得できていない点を修得すべく研修を進めていく。

また、各認定医・専門医に関するカリキュラムを踏まえて、評価を行う。

 

. 研修実施責任者

 責任者:熊本大学医学部附属病院 糖尿病・代謝・内分泌内科 教授 荒木栄一

 

. 研修指導責任者

(1)研修指導体制

専門修練医1〜2名に1名の医員、および以下に示す助教以上の研修指導医が指導にあたる。屋根瓦方式のチーム体制によって患者を中心とした種々のレベルの指導を行う。

(2)当科の研修指導医はここを参照。その他、関連教育病院の研修指導医との協議により研修を行っていく。

  • 主な関連施設及び当該施設の学会認定状況

熊本大学医学部附属病院 糖尿病・代謝・内分泌内科、及び 栄養サポートチーム

(内科学会、糖尿病学会、内分泌学会、老年医学会、肥満学会、動脈硬化学会認定施設)

国立病院機構熊本医療センター 内科、糖尿病センター、及び 救命救急センター

(内科学会、糖尿病学会、動脈硬化学会、救急科専門医認定施設)

熊本地域医療センター 代謝内科(糖尿病学会認定施設)

熊本市民病院 内科(内科学会、糖尿病学会認定施設)

熊本中央病院 内分泌代謝科(内科学会、糖尿病学会認定施設)

済生会熊本病院 腫瘍・糖尿病センター(内科学会、糖尿病学会認定施設)

菊池郡市医師会立病院(糖尿病学会認定施設)

公立玉名中央病院 糖尿病・内分泌科(内科学会、内分泌学会、糖尿病学会認定施設)

水俣市立総合医療センター 循環器内科及び糖尿病内分泌センター(糖尿病学会認定施設)

熊本総合病院 糖尿病センター(内科学会、糖尿病学会認定施設)

熊本労災病院 内科(内科学会認定施設)

天草地域医療センター(内科学会、糖尿病学会認定施設)など

 

  • その他

(1)入局者: 平成25年度:4名、平成26年度:5名、平成27年度:4名、平成28年度:3名

(2)学位取得者: 平成22年度:3名、平成24年度:3名、平成26年度:2名、平成27年度:1名

(3)教室には九州内の大学のみならず日本各地の大学出身の医師が在籍し、教室員の平均年齢が若いこと  もあり、雰囲気は明るく民主的で、先輩医師の面倒見が良いのも大きな特徴です。

  • 連絡先(担当者)

〒860-8556 熊本市中央区本荘1-1-1

熊本大学大学院生命科学研究部 代謝内科学

医局長:瀬ノ口 隆文(せのくち たかふみ)

Tel: 096-373-5169

E-mail: metab@kumamoto-u.ac.jp